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トレカの傷の確認方法とは?美品の基準・状態の見分け方・カードの選び方を徹底解説

「カードショップで美品のカードを購入したのに、査定に出したら”状態が悪い”と減額された」「通販で”状態A・ランクA”のカードを購入したのに、届いたカードを確認したら傷があった」――そんな経験はありませんか?

近年では、トレーディングカードの価値がどんどん高騰しており、それに伴ってカードの状態確認も以前より厳しくなっています。せっかく高いお金を払って買った高額カードが傷アリでは、コレクションとしての満足度が下がるだけでなく、資産としての価値も大きく損なわれてしまいます。

そこで本記事では、トレーディングカードの状態の見分け方や傷の種類について、分かりやすく解説していきます。正しいカード状態の見極めは、カードを購入する上で欠かせないスキルの一つですので、後悔しないカード選びのためにも、ぜひ最後までご覧ください。

目次

トレカの美品の基準とは?

トレーディングカードの美品の基準は、買い取りを行う店舗……もっと言うと査定するスタッフによっても異なります。実際、あるカードショップでは傷によって減額されてしまったカードでも、別のカードショップに持っていくと満額で買い取って貰えるケースは少なくありません。それどころか、同じカードショップでも別の日に改めて持っていくと、前回は傷アリと査定されたカードが今回は減額なしとされる場合もあります。

なぜこのようなことが起こるかというと、「美品」や「状態A」といった表記には明確な基準が存在しないからです。そのため、各ショップやスタッフごとに判断基準が異なるのが現状です。

とはいえ、多くの人が見て美品だと判断されるカードは基本的に満額で査定されることが殆どですので、カードのコンディションに対する理解を深めれば売却時に苦労する心配はありません。

トレカ購入時に気をつけるべきポイント

トレーディングカードを購入する場合には、カードの状態を細かくチェックすることが重要です。ショップやスタッフによってカードの査定にバラツキが見られるように、美品として販売されているカードでも、実際には状態が悪いカードが混ざっていることも珍しくないからです。

減額の原因となる傷の種類を確認

カードの状態は、傷の有無とその程度によって決定します。カードに傷がなければ査定に出した場合も状態による減額はされませんし、もしあったとしても僅かな傷であれば減額される割合は少なくなります。

では、カードの傷とは具体的にどういった状態を指すのでしょうか。カードを査定に出した場合に、実際に減額の対象となる傷の種類や減額幅を以下にまとめました。実際の画像も交えて説明しておりますので、購入時の参考にしてみてください。

白欠け

白欠けとは、カードの縁に良く見られる傷のことで、印刷が剥がれてしまい後ろの白紙が見えてしまっている状態です。カードの製造時点で既に白欠けが存在する(=初期傷)場合もありますが、カードをスリーブに入れる際やプレイ中にスリーブ内でカードが動くことでも発生してしまう傷です。

減額の幅は、白欠けの数や程度によって大きく異なります。僅かなものであれば満額~1割程度の減額で済むことが多いですが、コレクション性の高いカードでは僅かな白欠けでも3割以上の減額となる場合もあります。

白欠けの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

線傷

モンスターボールを左右に分断するように、真ん中に縦線が一本入っている

線傷とは、擦れやひっかき傷などによって線状についた傷で、「スレ傷」といわれることもあります。スリーブ内に入ったホコリなどのゴミがスリーブ内で移動することでついてしまう場合が多く、プレイで使用していたカードに良く見られます。

見落としがちな傷ではあるものの、僅かな線傷であっても3~5割程度の減額と査定されてしまうこともあります。

線傷の減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

スレ傷・擦れ傷

擦れ合って生じた傷(左)とホコリなどによって印刷が線状に削れた傷(右)

スレ傷は、カードの表面・裏面ともに発生する傷で「カード同士が擦れ合う」「スリーブ内でカードが動く」「スリーブ内にホコリが混入する」などの原因によって、曇ったような汚れが生じたり、線状にイラスト面が削れてしまいホイル層が露出してしまう状態を指します。線状の傷は「線傷」といわれることもあります。

裏面であれば3割~5割程度の減額、表面の場合には5割以上の減額や買い取り不可と査定されることのある傷です。

スレ傷の減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

凹み

凹みとは、「スリーブ内にホコリなどのゴミが入り込んでしまった」「カードで遊んでいる時に爪を押し当ててしまった」「紙の下にカードがあることに気付かず、ペンの筆記跡がついてしまった」といった理由によって生まれる傷です。

凹みは減額幅が大きく、5割以上の減額や買い取り不可と査定されることも珍しくありません。ポケモンカードの「SR」や遊戯王の「アルティメットレア」のように、凹凸の加工が施されたカードの場合、凹みに気付きにくいこともあるため、そうしたレアリティのカードを購入する際には特に注意が必要です。

凹みの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

折れ

折れとは、文字通りカードが折れてしまっている状態であることを意味し、平らに戻そうとしても大きなシワや歪みとして折れ跡が残ってしまいます。カードの形状が変化するため、他の多くの傷と異なりプレイでの使用さえも困難な状態の場合もあります。

非常に目立つ傷で、減額幅も他の傷と比べて大きく、折れ方の度合いによっては買い取り不可と査定されてしまいます。

折れの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

シワ

シワは、軽度な折れともいえる傷で、カードの表面に細かな折れ目や波打ちのような痕が残った状態を指します。見た目には線状の凹凸や歪みとして現れ、光にかざすと角度によって筋のような反射が確認できます。

軽いシワの場合には、暗いところでカードの状態を確認すると気付かないケースもあり、見落としてしまう可能性がある傷ではあるものの、僅かなシワであっても3割以上の減額と査定されてしまうこともあります。

シワの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

捲れ

捲れとは、カード表面の印刷層が角や端から部分的に浮いたり剥がれたりしてしまった状態の傷を指します。
「カードの角や縁に強い摩擦や圧力がかかる」「湿気を含んで膨張したカードが乾燥することで層が分離する」といった、物理的・環境的要因によって発生する場合が多いです。

カードは、裏面の傷より表面(イラストやテキストがある側)の傷の方が評価に悪影響を及ぼすことが多いため、捲れのあるカードは非常に状態が悪いカードとして、5割以上の減額や買い取り不可と査定されることが殆どです。

捲れの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

枠キラ

カードの縁が全体的に剥げて銀色のホイル層が露出している

枠キラとは、長期間に及ぶゲームでの使用や不適切な保管方法により、カードの印刷層が剥がれたり摩耗したりし、下地のホイル層(銀色や光沢のある層)が露出して見えてしまう状態の傷です。

カードの枠部分が意図せずキラキラと光って見えることから、枠キラと呼ばれています。まだカードがそれほど資産的な価値を持っていなかった時代に、スリーブに入れずに遊ばれていたり、輪ゴムで止めるなどして管理されていた昔のカードに良く見られます。

捲れと同様にカードの表面に生じる傷である枠キラも、5割以上の減額や買い取り不可と査定されることが多いです。

枠キラの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

日焼け

日焼けとは、太陽光や照明に含まれる紫外線によって紙やインクが変質してしまい、色が本来よりも退色したり変色してしまう状態を指します。カードの一部が日焼けしている場合は分かりやすいですが、カード全体が均等に変色していると気付きにくいこともあるため、購入時には注意が必要な傷であるといえます。

軽度な日焼けの場合には、気付かずに買い取られるなどして、美品としてそのまま店頭に並べられることもあります。一方で、日焼けの状態が酷いと買い取りを断られるといった事態も起こり得ます。

日焼けの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

シャカパチ

シャカパチ跡とは、プレイ中にカードを手札で混ざる行為(=シャカパチ)を過度に行った場合に生じる歪みのことで、カードを上や下から見た時に波打つように曲がっているのが特徴です。

湿気や乾燥による反りとは異なり、除湿や加湿による処置では直りません。カードを反対方向に曲げることで改善できる場合もありますが、痕跡が残ることが多いです。ただし、シャカパチ跡は傷として扱っているショップばかりではなく、査定時に減額されず販売時も美品として扱われるケースが少なくありません。

シャカパチ跡の減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

カードの製造時点・開封時点で見られる傷(初期傷)

センタリング

左に大きくズレているため、左右の枠のバランスが悪い

センタリングとは、カードが中央に正しく印刷されている状態であるかを指す用語です。カードのセンタリングは厳密には傷ではありませんが、グレーティング(=カード鑑定)の基準として求められる項目の一つであることが多く、PSAやBGSといったカード鑑定の需要増加に伴い査定時にチェックされる機会も増えてきています。

目的上、プレイ目的で使用されるような低額のカードでセンタリングを理由に減額されることはありません。また、センタリングを査定基準に含めているカードショップは希少であり、鑑定需要の高い一部の高額カードに対してのみ指摘される場合が殆どです。

センタリングの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

ホロ抜け・ホロ欠け

ホロ抜けとは、ポケモンカードのSRやSARのように浮彫加工(=レリーフ加工)が施されているレアリティのカードでたびたび見られる初期傷の一種で、レリーフ加工の一部が抜けてしまっている状態を指す用語です。

ホロ抜けを査定基準に含めているカードショップは少なく、コレクション性の高い一部の高額カードに対してのみ指摘される場合が殆どです。

ホロ抜けの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

裁断

裁断とは、カードの製造工程において、打ち抜き後の研磨が甘い場合に残る裁断の粗を指す用語で、「裁断が悪い」というように使用した場合にはカードの縁が過度に凸凹していたり印刷がハゲてしまっている状態であることを意味します。

裁断の甘さに起因した縁の凸凹を査定基準に含めているカードショップは少なく、コレクション性の高い一部の高額カードに対してのみ指摘される場合が殆どです。

裁断の減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

インク抜け・インク飛び

インク抜けとは、カードの製造工程において印刷面の一部に本来あるべきインクが乗っておらず、そこだけ印刷されずに白く抜けてしまっている状態を指す用語です。

インク抜けを査定基準に含めているカードショップは少なく、コレクション性の高い一部の高額カードに対してのみ指摘される場合が殆どです。

インク抜けの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

印刷線・横線

赤い四角で囲った部分に一本の直線が確認できる

印刷線とは、カードの製造工程においてホイルシートの繋ぎ目が跡となって現れる状態を指す用語です。横線が多いため横線といわれたりもしますが、縦線の場合もあります。一枚のカードに複数の印刷線が存在することもあります。カードを見る角度や明るさによって消えたり現れたりするため、強い斜光でチェックすると判別しやすいです。

印刷線を査定基準に含めているカードショップは少ないですが、高額なカードの場合には、フリマアプリやネットオークションで商品画像に印刷線が確認できると避けられる傾向にあります。

印刷線の減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

絶対に避けたい要注意な傷

インクド

インクドとは、トレカの白欠け部分を同系色のマジックペンなどで補修することを指す用語です。例えば、ポケモンカードであれば黄土色のペン・MtGであれば黒色のペンを用いて白欠けの箇所を塗り潰すと、一見すると白欠けしていないかのように見せることができてしまいます。

インクド状態のカードは、実物ではなく写真でしか状態を確認できないフリマアプリやネットオークションで流通していることが多いですが、残念なことに店舗でも買い取り査定を通過して販売されてしまっている場合があります。インクドは基本的に買い取り不可として扱われるため、最も注意しなければならない傷であるといえます。インクドのカードは、塗り潰した部分だけでなくその周りにインクが滲んでいることが多く、カードを面で確認するだけでは気付きにくいですが、カードの縁を横から確認すると滲んでいる様子が確認できる場合が多いです。

インクドの減額幅 (目安)
満額
1割
3割
5割
買取不可

減額の幅が大きい傷とは?

傷による減額の幅は、状態の程度によって大きく異なるため一概に順序付けることは難しいですが、最も減額幅が大きい傷は、買い取り不可となる可能性が高い「インクド」です。

減額なしセンタリング・ホロ抜け・裁断・インク抜け・印刷線
減額(小)白欠け・シャカパチ
減額(中)スレ傷・シワ・捲れ
減額(大)線傷・凹み・折れ・枠キラ・日焼け
買取不可インクド

「白欠け」は、カードの金額帯にもよりますが、軽度なものであれば減額されないカードショップも多いです。

「センタリング」「ホロ抜け」「裁断」「インク抜け」は、カード鑑定を行うつもりがないのであれば重要視する必要はありません。ただし、一部の高額カードや相場より高い買取金額を提示しているカードショップでは指摘される可能性があります。また「裁断」には「白欠け」が混在しているケースも存在する点は留意してください。

「シャカパチ跡」は、高額カードであれば【減額(中)】に該当する可能性もあります。

なお、傷の一つ一つは「減額なし」や「減額幅が小さい」といった内容であっても、傷の箇所が多かったり他の傷と合わさることで大きな減額に繋がってしまうケースもあります。

トレカ購入時の状態の確認方法

トレカを購入する際、カードの状態を確認する上で大事なポイントをまとめました。

スリーブから外して直接カードを見る

カードの状態を確認する際、大前提となるのがカードをスリーブから外して行うことです。カードの傷をスリーブ越しに確認するのは不可能に近いため、必ずスリーブから外した上でチェックしましょう。

よくある対応として「カードを完全にスリーブから取り出さないでください」と指示される場合があります。その場合は、まずカードの上半分をスリーブから外して状態を確認し、次にカードを逆さまにスリーブに入れて残りの下半分を確認する方法がおすすめです。その際、カードを逆さまにスリーブに入れ替える作業は、トラブルを避けるためにも店舗スタッフの人にお願いするようにしましょう。

明るい場所でチェックする

カードの状態を確認する際、周囲が暗いと傷を見落としてしまう可能性が高いです。ショーケースのライトや天井の照明を利用して、光に照らしながら確認することで傷の見落としを防ぐことができます。光源を求めて少し移動したい場合には、トラブルを避けるためにも店舗スタッフの人に許可を取るようにしましょう。

明るい場所での確認が難しい場合には、店舗スタッフにその旨を伝えることで、カードショップによっては明るい場所で状態を確認させて貰えるだけでなく、ライトを用意して貰える場合があります。特に高額カードを購入する際には、そうした配慮のあるカードショップを利用するのがおすすめです。

カードの縁に手や指を添える

高額カードの場合には、小さな白欠けでも大幅な減額に……

特に、ポケモンカードのように裏面の縁が明るい色のカードの場合、白欠けを見落としてしまうことがあります。白欠けを確認する場合には、手のひらや指をカードの縁にあてがうことで、白欠けを発見しやすくなります。

この方法によるカード状態のチェックは、ショップ環境に左右されず店舗スタッフへの確認も不要であり、手軽に行える確認方法であることがメリットです。

カードの裁断面を確認する

インクドへの対策として、カードの裁断面は必ず確認しましょう。インクドのカードは裁断面にインクが滲んでいる可能性が高いことから判別が容易であるケースが多いですが、ポケモンカードのようにカードの縁の色が明るい場合には、白紙の裁断面と見分けがつきにくい可能性もあるため、要注意です。

傷アリのカードが美品として販売される理由

傷のあるカードが美品として販売されている背景には、「傷はあるが店舗や運営会社が設定した美品の基準はクリアしている」「査定時のチェックや品出し時の検品をすり抜けてしまった」などの理由が存在します。

これまで紹介してきた実際の傷は、画像越しで見ても分かりやすいように、ある程度はっきりとした状態のカードを選別しています。ですが、実際に店頭でカードを購入するに当たって、美品として販売されている傷ありのカードを避けるためには、そういったごく僅かな傷であったり見落としがちな傷を見抜く必要があります。

傷アリだが美品として販売されているカードの例

カード裏面に僅かな凹みが……

こちらの画像は、ごく僅かな傷の例です。このレベルの傷は光を当てて探さなければ見落としてしまう可能性があります。一方で、カードの査定時には買い取りを行うスタッフがライトなどを用いて状態をチェックする場合が多く、これが美品だと思って買ったカードが状態による減額を受けてしまう要因の一つです。

美品のトレカを購入する方法

美品のトレーディングカードを購入する方法として重要なポイントを以下にまとめました。

カードショップで実物を確認する

トレカを購入する際、フリマアプリやネットオークションよりも、実店舗での購入がおすすめです。

フリマアプリやネットオークションの価格はカードショップの価格設定と比べて安いことが多いですが、そうした場所でカードを購入する場合、状態を直接確認することができず出品者の主観に頼らざるを得ません。それどころか、故意に傷を隠してカードの写真を撮影したり状態を偽って販売している可能性もあることから、高額カードの購入は控えるのが無難です。

通販サイトでの購入についても同様で、基本的に通販サイトでは独自の基準によってカードの状態を何段階かに類別しており、最も状態の良いグレード(多くの場合「状態A」と区分される)であっても、『小さなキズやスレ・白欠けなどがある状態の場合があります』などの注意書きが記載されています。通販サイトでは実物のカードを直接確認することができないため、通販事業を円滑に運営するためには仕方のない事情であると理解できますが、実際「状態A」として販売されているカードの中に、傷があるカードが混ざってしまっているのは事実です。

こうした理由から、多少カードの値段が高かったとしても、安心にお金を払っていると考えて実店舗で購入するのがおすすめです。

同一カードが複数枚ある店舗で比較する

購入したいカードの在庫が複数枚ある店舗で、状態を比較しながら確認するのも一つの手です。複数枚のカードを見比べることで「傷なのか模様なのか」や「元々の色なのか日焼けによって退色しているのか」といった判断がしやすく、カードの状態を正確に見極めることができます。

鑑定済みのカードは美品?

カード鑑定とは、第三者によるトレーディングカードの真贋鑑定・グレーディングを行うサービスのことで、PSAやBGSといった会社が存在します。では、カード鑑定で最高評価を獲得したカードであれば美品であるのと同義かといわれると、必ずしもそうではありません。

カードの鑑定基準

カードの鑑定基準は各グレーティングサービス会社によって異なりますが、カードを鑑定するに際し「重視されるポイント」と「軽視されるポイント」が存在する鑑定機関は存在します。例えば「センタリング」を最重要視し、一方で多少の「白欠け」は許容される会社で鑑定した場合、カードショップで買い取りに出すと1~3割ほど減額されるようなカードであっても、そこでは最高評価を獲得するケースは珍しくありません。反対に「センタリング」が悪いだけのカードは満額で査定されることが殆どですが、そのカードを鑑定に出しても最高評価は得られません。つまり、鑑定で最高評価を獲得することと、そのカードが美品であることは必ずしもイコールではないのです。

実際、カードショップで特価として売られているような傷ありのカードでも、「センタリング」が優れていれば最高評価が付くことは往々にして起こり得ます。また、カードの美品の基準がカードショップやスタッフによって異なるのと同じように、鑑定士や鑑定のタイミングによってもグレーティングの基準に違いがあり、最高評価を取れなかったカードを同じ鑑定機関に再び提出すると、今度は最高評価が取れたりする曖昧さも見られます。

でも、グレーティングで最高評価を獲得したカードなら、満額での買い取りが保証されているんじゃないの?

いいえ、鑑定済みのカードでも減額されてしまうことがあります。

鑑定済みのカードでも、中身のカードの状態が悪かったりカードホルダーに傷が見られると減額されてしまう可能性があり、場合によっては未鑑定品の満額を下回ってしまうこともあります。中には鑑定品の偽物が出回っていたりもしますので、鑑定済みのカードといえど過信は禁物です。

美品の基準・状態の見分け方まとめ

この記事では、トレーディングカードにおける「傷の種類」や「状態の見分け方」について解説しました。

  • カードの状態は見る人によって異なり、明確な基準は存在しない
  • 傷に対する理解を深め、カードの状態を正しく判別する
  • トレカ購入時に確認するべきポイント
  • 美品のトレカを購入するために重要な要素

カードの資産的価値が向上した現在では、購入・売却・収集のいずれにおいても状態に関する知識は必要不可欠といえます。ぜひこの記事を参考に、後悔のないカード売買をするための判断力を身につけてください。

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